転職 で年収アップを実現させるためには、自ら年収交渉を行う必要があります。
とはいえ、
「年収交渉ってどうやるの？」「具体的なコツはある？」
など、様々な疑問や不安を抱えている方もたくさんいるでしょう。
そこでこの記事では、転職時の年収交渉を成功させるためのコツについて詳しく解説していきます。
また、今転職を考えている方はそのタイミングが正しいのかじっくり考える必要があります。
別の記事では転職のベストタイミングについて紹介していますので、ぜひご覧ください。
目次
転職 時に年収交渉ってできるの？
この記事を見ている方の中には、「そもそも転職時に年収交渉ってできるの？」という疑問を持っている方もいるでしょう。中には、「そんなこと知らなかった」「これまで一度も交渉をしたことがない」という方がいるかもしれません。
ただ、これは非常にもったいないことです。
なぜなら、どの企業に転職をする場合でも、交渉次第で年収アップが見込めるからです。断られることもありますし、希望の年収以下になってしまうこともありますが、交渉してみないことには結果はわかりません。
後になって、「交渉しておけば良かったな・・・」とならないためにも、積極的に交渉を行っていきましょう。
それでは、転職した人が実際に賃金が増えたかどうかを確認していきましょう。
厚生労働省の令和3年雇用動向調査結果によると、令和3年に転職した人のうち34.6％の人が年収があがっています。
しかし、35.2％の人が年収が下がっている結果もでています。
年齢別にみると、20〜24歳の転職者のうち47.1％の人が年収が上がったとしており、逆に60〜64才の転職者で年収が上がったのは13.1％といった結果がでています。
60〜64才の転職者のうち、66.5％が年収が下がったとしているため、若い世代であればあるほど転職をした場合に年収が上がっているといったデータになっています。
次に年収交渉をした人の割合をみてみましょう。マイナビが調べた直近3ヶ月以内の転職者のうち、年収交渉をおこなったのは33.1％とおよそ1/3といった結果です。
画像引用：直近3カ月以内の転職者、約3割が年収交渉「経験あり」 – 提示額よりもアップした割合は?（マイナビ）
企業側の給与設定基準
企業は社員のモチベーション維持と財務安定を両立したうえで、一貫した給与制度を設計していることが一般的です。給与には、基本給をはじめとして、職務給や能力給、ボーナス、インセンティブ、そのほかの手当などがあります。
また、企業によって、月次支給の給与のバランスを考慮したり、社会保障の負担額を考慮するなどさまざまな給与体系の決め方があります。
これらの要素を理解し、自身の希望年収や条件と企業の給与体系を照らし合わせることで、より具体的な交渉が可能となります。
給与交渉は双方の利益を考慮したバランスの取れた結果を目指すことが重要です。
交渉前の準備や希望年収の設定
給与交渉をするためには、面接前にしっかりとした準備や希望年収の設定が必要です。まず、希望する業界の平均年収や応募する企業の給与水準の情報収集などをしっかりと調べるようにしましょう。
平均年収や応募する企業の給与水準などは、公式ページや求人サイトなどさまざまな場所で探すことができます。
年収は希望の業績も反映しているため、業績についても把握をしておくとよいでしょう。
これに加えて、自身のスキルや経験、成果に基づいた具体的な根拠も整理しておくことが重要です。どれほどのスキルや経験があったとしても、業界において平均の年収をはるかに超えているようであれば、交渉が成功する可能性が低くなります。
業界においての平均年収や企業の給与水準を明確にしたうえで、自分のスキルや経験などを反映した年収を提示するようにしましょう。具体的な成果や貢献度をアピールすることで、交渉の根拠を強化し、相手に納得感を与えることができます。
転職 時の年収交渉を成功させるためのコツ
では次に、転職時の年収交渉を成功させるためのコツについて詳しく解説していきます。
企業側のメリットを伝える
年収交渉をするときは、
「月収を○万円上げてください」
「最低これくらいの年収が欲しいです」
と伝えるだけではダメです。
なぜなら、企業が年収を引き上げるメリットを感じられないからです。
・なぜ自分の年収を上げるべきなのか
・自分の年収を上げることによって企業はどのようなメリットを得られるのか
をしっかりと説明しながら交渉することによって、希望の年収を実現しやすくなります。
タイミングを考える
年収交渉をしたいと考えている方の中には、
「どのタイミングで切り出せばいいの？」と悩んでいる方もいるでしょう。
たしかに、お金の話は比較的シビアですので、どのタイミングで切り出せばいいかわからなくなってしまいますよね。
結論から言ってしまうと、
年収交渉は2次面接以降でするのがおすすめです。
早く切り出しすぎてしまうと、
「目的は年収を上げることだけなのかな？」
と企業側に不信感を抱かれる可能性が高くなりますので注意しましょう。
交渉してはいけないタイミング
年収の交渉は適切なタイミングで交渉をすることが必要です。一般的には、面談において早いタイミングで目標額を設定して、相手の反応を確認しながら交渉をするようにしましょう。
また、自身の業績や経験、市場価値に基づいた具体的な根拠を用意することも重要です。同業界の平均年収や会社の給与体系についても事前に調査し、交渉の際の参考にすることが有益です。
金額の伝え方に注意する
年収交渉をする際は、金額の伝え方に注意が必要です。
求職者はできるだけ年収を引き上げたいと考えていますが、企業側は優秀な人材をできるだけ低コストで雇いたいと考えています。
そのため、年収交渉時は必ず駆け引きが発生します。
年収500万円を希望している方が、素直に500万円を希望してしまうと、仮に交渉が成功したとしても480万円や470万円など、低めに見積もられてしまう可能性が高くなるのです。
本来の希望額より少し高めで提案し、駆け引きの中で妥協を見せながら本来の希望額に近づけていくというのが、年収交渉における効果的なテクニックです。
交渉してはいけない相手
面接時に給与交渉をすること自体NGと考えるようにしましょう。せっかく面接で好印象であったとしても、給与交渉をしてしまうと、待遇面しか考えていないと選考結果に響いてしまう可能性があります。
そのため、面接官に対して給与交渉をするべきではありません。給与交渉をする場合は、内定をしてから交渉するようにしましょう。
年収交渉で印象が悪くなってしまうケースやNG行為
年収交渉において次のような点に気をつけることが大切です。
- 希望の年収にこだわりすぎない
- 希望する理由を明確にする
- 話し方に注意をする
まず意識をしたいのが、希望の年収にこだわりすぎないことです。希望の年収を伝えてもいいのですが、希望の提示額に歩み寄ることも重要でしょう。企業は応募者の経験やスキル、また既存社員とのバランスを含めて年収を設定しています。あまりにも高額な希望を提示したり企業の事情を無視して進めると、企業の評価を落としてしまいます。
また、希望通りの年収で入社すると、想定以上に企業の期待値が上がりすぎて入社後に苦労することも少なくありません。そのため最初の給与額だけでなく、長期的なスパンで考えることが重要です。将来の成長や昇進の機会、福利厚生など全体的な給与パッケージを見極めることが望ましいです。
次に希望年収の理由を明確にしましょう。ただ金額を伝えるだけでは、企業が年収アップを検討する理由がなくなります。例えば、即戦力として活躍できるスキルや経験がある、前職で達成した数値を明確にするなどの理由を付け加えることで年収アップをしやすくなります。また、企業が求めている役割や業務に対して、自身がどのように貢献できるのかも示すことが重要です。ただ希望の年収を伝えるだけでは、かえって印象が悪くなる可能性があるため注意しましょう。自身の価値や経歴を的確に伝えることによって、交渉を有利に進めることができます。
最後に意識をしたいのが話し方です。年収や給与といった言葉を使わずに、条件面の提示などといったオブラートに包んだ話し方をしましょう。例えば、「キャリアの成果に応じた適切な評価」や「市場価値に見合った報酬」など具体的で控えめな表現を使うことで、相手に対して柔軟性を示せます。いきなり年収や給与の話をしても、相手にとってみると答えにくい質問となり印象がわるくなってしまいます。まずは、面接で評価を高めながら言葉使いに気を付けて給与交渉をすることが重要です。相手の反応や話の進み具合に合わせて、適切なタイミングで具体的な条件面を提案することで、円満な結果を得ることができるようになります。
以上のように 交渉の仕方によっては印象が悪くなってしまうので注意をしましょう。企業にとって年収を上げるだけの価値があることを伝えることが重要です。また、入社時の年収にこだわりすぎないことも検討するべきでしょう。
まとめ
転職による年収アップを実現するためには、ただ年収が高い企業に応募するだけでなく、面接時に年収交渉を行うことが大切です。
上手に交渉できれば、希望額に近い年収で雇用契約を結べる可能性が高くなります。
ただ、やみくもに交渉すると、年収の引き上げに失敗するだけでなく、
企業からのイメージが下がり、不採用になってしまうこともありますので注意しましょう。
キャリアラダーはM&A仲介会社に特化したエージェントです。
転職では、しっかりと他の業界や会社ごとの違いを理解し、志望動機や自己PRも自分の言葉で的確に述べることが必要です。
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